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高橋幸宏:音楽殺人再発盤比較:意外な結果に驚き_前半

音楽殺人オリジナルLP

さて、このニュースコーナーも忙しいあまり更新頻度が落ちております。紹介したい案件はたくさんあるので、マイペース更新して参ります。

今回は元YMO高橋幸宏の80年作品、音楽殺人のレコード再発リリースを祝して、オリジナルLP、見本LP盤、海外LP盤、2005年リマスターCD、2021年リマスターCDの比較レビューをしたいと思います。

高橋幸宏の音楽殺人は、私が初めて親に買ってもらったレコードで、小松市の田舎から金沢市の繁華街にあるレコード店まで親父と一緒に出向き、おもむろに選んだ作品だった。確か小学6年のころだったと思う。お店に並んだレコードの数に圧倒され、YMOのレコードがどこにあるか探すのに苦労した記憶がある。YMOのレコードを探したつもりが、メンバーである高橋幸宏のソロアルバムを購入した経緯は覚えてないが、やはりおもむろに、何となく手に取ったジャケットが印象的だったので、買ってもらったであろう音楽殺人テクノポリスライディーンに魅了された小学生には、ロック寄りの本作は少し入りにくかったが、聴いてるうちに虜になり、何となく親父と骨格が似てた高橋幸宏の大ファンとなった経緯がある。そんな思い出のユキヒロ作品初の再発レコード。これはオリジナル盤と比較する価値あり!リマスタリングは砂原良徳なので、信頼度は高い。期待は膨らみます。前置きが長くてすみません。早速参りましょう。

毎回申し上げますが、私のリスニング環境で私個人の感想が大前提のなので、偏ったレビューであることを申し添えておきます^^。

高橋幸宏 音楽殺人 ALL
高橋幸宏 音楽殺人 ALL
上記画像は今回比較用に使用したレコードとCDだ。上段左からオリジナルLP、見本盤LP、UK盤LP、下段左から2021年リマスターCD、2021年リマスターLP、2005年リマスターCDである。この並びは聴いた順ではなく、ただ何となく並べただけである。以下聴いた順にレビューしていくが、限られた時間の中で紙幅を有効利用するので、簡単かつシンプルな表現となります。
2005年リマスターCD
2005年リマスターCD
まず上記画像2005年リマスターCD(以下2005年CD)から聴いた。これ、発売当時聴いた時驚いたねー!なんていい音なんだと。2000年頃の再発CDって傾向的に音圧高かったような気がする。この音楽殺人も同様に高い音圧で圧倒的な迫力のリマスター盤に仕上がったと思った。リマスターってすごい!純粋に当時は感じてた。そんな印象の2005年CDだが、現代の当環境で聴いても大きく印象は変わらない。音圧が高く奥に引っ込んでいた音が前に出てきて、こんな音はいってたかな?いわゆる聴こえなかった音が聴こえるリマスターである。難点言えば音量上げると耳が痛くなる。
2021年リマスターCD
2021年リマスターCD
次に聴いたのは2021年リマスターCD(以下2021年CD)、元電気グルーヴ砂原良徳のリマスターである。早速聴いてみる!ヒスノイズが全くない(笑)。特に1曲目School Of Thoughtのイントロは静かな音で始まるのだが、、、、これはこれで凄い!期待が膨らむ。2005年CDと比べて印象が違うねー。音圧はそれほど変わらないが、うるささが無くなりすっきりした印象だ。2021年CDを聴くと余計に2005年CDがうるさいことがわかる。2021年CDは音の分離が良く、各楽器パートに余計な響きが無くまとまりがあってスムーズに聴ける。程よく低域の量感が増えてるように思う。今どきのリマスターという感じがする。

オリジナルに忠実が良いという意見もあるが、リマスターですからね。その時代に合った音作りでも良いのでは?というお手本のようなさじ加減だと思う。オリジナルとかけ離れておらず、オリジナル尊重しつつ今風の低域が心地よく響く。オリジナルの音楽殺人は全体的に明るくキラキラしたイメージがあるのだが、2021年CDはキラキラ感が少々控え目かもしれない。低域の量感が全体的に柔らかな印象を与えてるのかもしれないが、2005年CDと比較しても全体的にマイルドな2021年CDであった。音楽殺人感は僅かに薄れたが、音響的にこのくらいの感じがベターかもしれない。個人的にはとても良いリマスターCDだと思う。2021年CD気に入りました。

Phono system
Phono system
続いてレコードを聴く。今回使用するフォノイコライザーは、iFi audioIphono 3iPower Eliteのコンビ、カートリッジはAudio TechnicaのAT-ART9XAを使用し、プリアンプはBenchmarkのHPA4を使用した。
音楽殺人オリジナルLP
音楽殺人オリジナルLP
早速音楽殺人オリジナルLPを聴いた。A1のイントロ、さすがにレコードのヒスノイズは目立つが、演奏が始まると顔がにやける。これこれ!って言いたくなるほど頬が緩む。明るく元気な音。前述のCDに比べて明らかに音が明るい。特に2021年CDと比べると違いが分る。にわかに低域の量感は減るがタイトなドラミングが軽快に鳴る。やっぱりオリジナルLPだよねーって思うのだが、聴いてるうちになんだかうるさく感じることもある(笑)。音がキラキラ過ぎる時もある。まあ、音楽殺人のイメージと合致するので良しとするが、2021年CDと比べるとキンキンして疲れるかも(笑)。これが良いという人もいると思うが、個人的には2021年CDの方が落ち着いて聴ける印象を持った。落ち着いて聴く作品ではないが(笑)、音響的に耳と心に余裕が出る方に惹かれたとでも言いましょうか、オリジナルレコード信者としてこの結果に少々驚いたが、砂原さんの仕事が私の耳に合っているのでしょう。少なくともオリジナルLPと2021年CD、2005年CDとの比較では、2021年CD>オリジナルLP>2005年CDという結果となった。あくまでも私の好みである。ちなみに2005年CDは、普通の音量ではラウドネス感がほど良く楽しく聴けるが、音量上げると疲れてしまうので、他の2点と比較するも一歩及ばずでした。

以上前半でした。後半には更なる驚きの結果が!