hiqualityレコード音質比較

Thompson Twins – Into The Gap 40th 記念再発LP 比較試聴

Into The Gap 2024 40th 再発盤-Rabel B

さて、久しぶりのニュースコーナー投稿です。溜まってる案件順次投下していきます^^。

まずは再発レコードの比較試聴行ってみよ!今回はThompson Twins 1984年リリースアルバムInto The Gapの再発盤にフォーカスだ!

Into The Gap ALL
Into The Gap ALL

溜まったレコード群、、、上記画像はここ数年で溜まったInto-The-Gapのオリジナル盤から再発盤である。リリースのアラートが届くとついついポチリとしてしまう。好きなアーティストの好きな作品なので、欲しい衝動が抑えられない。

そして今回はコチラのサイトの情報よりオフィシャルサイトからオーダーした、トンプソン・ツインズ『Into the Gap』40周年記念盤(以下40周年記念盤)が届いたので、オリジナル盤含め複数のレコードとCD音源との比較レビュー紹介します。って、過去にレビューすると言いながら紹介してない案件はたくさんある中、なぜ今回唐突に40周年記念盤なのか?

Into The Gap ALL
Into The Gap ALL

それは、、、レコードが赤いから!ではなく、久しぶりにオリジナル盤を上回る再発盤に出逢えたから!である。現環境下で再生するレコードの音は最高の音であり、再発やオリジナルとの比較では音の違いが分りやすい。その日の仕事の区切りがついた時、偶々届いた40周年記念盤、おもむろに針を落としてこれは!と、奏でる音と真剣に対峙し得られた感動冷めやらぬ間に、オリジナル盤との比較試聴するも間違いなく40周年記念盤の方が高音質と感じる。さすがオフィシャルの再発盤は違うと喜ぶ間もなく日本盤を引っ張り出し比較試聴。これも40周年記念盤に軍配が上がる。

Into The Gap オリジナルUK盤
Into The Gap オリジナルUK盤
Into The Gap オリジナル日本盤
Into The Gap オリジナル日本盤

各盤の音質について簡単に紹介しよう。まずオリジナルUK盤(以下UK盤)も日本盤(以下JP盤)も基本的に音質はものすごく良い!UK盤は深く沈みこんだ低域からクリアーな高域までバランスよく音が出ていて、80’s作品の中でも高音質盤の部類に属する。JP盤は低域こそUK盤にかなわないが、一聴して中高域のクリアーさを感じる。日本贔屓のThompson Twinsだからなのか、日本盤も抜群に音が良い。

Into The Gap 2024 40th 再発盤-Rabel A
Into The Gap 2024 40th 再発盤-Rabel A

40周年記念盤の音質だが、重厚な低域とソフィスティケイトされた中高域のバランスが絶妙である。帯域バランスが理想的なピラミッド型なので、深い低域の響きを基礎に中高域の楽器やヴォーカルの前後の奥行感や左右の広がりも相俟って立体的な響きがとても心地よいと感じた。UK盤とJP盤が少々ギラついてると感じるほど落ち着いた解像度も特筆すべき点だ。40周年記念盤のような程よい、そして心地よい解像度盤を聴くと、(当方は否定しませんが)高音質イコール高解像度説が霞んでしまう(汗)。改めてバランスが大切だと感じるが、こういうのは比較しないとわからない。ついつい買ってしまうお気に入り作品の再発盤、それぞれの盤の良さを見出すのもレコードの楽しさであり愉しみであり良さである。さて、今回はここで終わらない。続いて数年前にリリースされた再発盤も引っ張り出して比較してみた。

Into The Gap 再発盤 青
Into The Gap 再発盤
Into The Gap 2枚組再発盤
Into The Gap 2枚組再発盤

上段は2016年リリースのクリアーブルー再発盤(以下青盤)、下段は同じく2016年リリースの2枚組再発盤(以下2枚盤)であるが、2枚組はLP収録曲盤に加え別ヴァージョン収録盤なので、LP収録曲盤の音質に特化とする、、、がしかし、恐らく青盤と2枚盤LP収録曲盤は同じリマスター音源のようだ。よって青盤の音質のレビューとする。この盤は、リリース直後に購入してるが、対峙して聴いたか否か記憶がない(笑)。早速聴いてみた!UK盤もJP盤も40周年記念盤も音質が良いので、マスターテープの音が良いのだろう。この青盤もとても音が良い!ただし40周年記念盤を聴いた後に聴くと。高域のギラギラ感が気になる。そう、どちらかというとJP盤に近い音質である。低域の量感は僅かに青盤優勢なので、UK盤とJP盤の中間に位置する帯域バランスなので、UKまたはJP盤持ってる方は不要だと思う。良い状態のジャケットや盤を希望される方にはお勧としたいが、40周年記念盤があるので、あえて青盤は要らないかと(笑)。ちなみに青盤Discogs、2024年12月1日時点の出品物は、新品未開封で15,600円送料別である。高すぎ^・^

Into The Gap-CD
Into The Gap-CD

さて、今回はもう少し突っ込んでみたいと思う。上記画像は2006年リマスターCDである。なかなかの高音質CDなので、今回40周年記念盤を当ラボでデジタル化し、ノイズ除去とリマスターを施した音源と直接比較してみた。LP丸ごとは時間が無いので今回A1 Doctor! Doctor!と A2 You Take Me Upをピックアップした。特にYou Take Me Upのサビヴォーカルバックの沈み込む低音部がどのように表現されるか注目してみた。ちなみに40周年記念盤(レコード)の2曲は当ラボのレコードマスターCD同様の手法でデジタル化している。まずCDから2曲リッピングし16bit / 44.1kHz音源を用意し、40周年記念盤より作成したハイレゾファイルを16bit / 44.1kHzにダウンコンバート。DAW上に各ファイルを揃えて配置し試聴準備を整える。CD音源の音圧かかなり高めなので、当ラボ作成音源と音圧揃え早速比較試聴してみた。

想像していたことだが、40周年記念盤の音が良すぎなので、それを継承再現性を高めた当ラボレコードマスターCD音源の圧勝である。CD音源は目の前の音像がワイドで迫力ある音声が楽しめるが、奥行き感が少なく各楽器やヴォーカルが平面的に押し出される感に圧迫感すら感じてしまう。加えて音圧高めのマスタリングに伴いダイナミックレンジが狭くにわかに痛々しさも感じてしまった。小音量で聴くには程よいラウドネス感で楽しめるかもしれないが、それなりの音量では痛々しく感じる。その点40周年記念盤からデジタル化された音声は、レコードをリアルタイムで聴いた時とほぼ同じ印象で、左右広がりや前後の奥行感、立体感が非常に心地よい。リマスタリングでは特別なEQ調整は行わず、当ラボリファレンスプラグイン設定(複数のプラグイン使用)でバウンスしてるので、レコード再現性重視の高音質デジタル音源を享受できた。

オリジナルレコードからのデジタル音源も良いが、高音質再発レコードからのデジタル音源もお勧めである。今回当方お気に入りのThopmson Twinsの40周年記念盤をメインに各盤比較試聴したが、最終的に40周年記念盤リアルタイムレコードリスニングと、40周年記念盤をベースとしたレコードマスターCD(またはハイレゾ音源)が最も高音質という結果となった。自画自賛ではなく事実を元に書いております^^。