さて、暑い日が続く中、当ラボでも日々レコードとの格闘が続いております。そんな中自身が好きなレコードを聴くのが息抜きとなりますが、久しぶりに スピーカーのセッティングを変えました。低音の感じをチェックするためにチェック用レコード&CDを聴いてみました。
機器や針の音質確認はリファレンスレコードでチェックしますが、低域となると特殊な出音もあるので、いろいろ聴いてみたくなる。
画像のハードロック系は、中学から高校にかけて洋楽に目覚めたころよく聴いていたものだ。ヘビーメタルバンドのQuiet Riotが全米ビルボードチャートで1位を獲得したころからこのジャンルに興味を持ち始めた。小学六年の夏休みに友人宅で RainbowのDifficult to Cure を聴いたのがハードロックとの邂逅で、小学3、4年の頃は元オーディオマニアの親父が聴くPink FloydやEaglesでロックに対する免疫がある程度できていたのであろう、ハードロックやヘビーメタルもすんなり耳と体に入ってきた。
余談はさておき、画像の中の作品は、ハードロックの中でも割とポップな部類だが、 Judas Priest はかなりヘヴィィですねー!楽器構成は複雑ではないが、このような音をまとめるのって(ミキシングエンジニア)大変そうだと端的に思うが、その技のおかげでレコードで大音量で聴くと時々鳥肌が立つんです。もしかするといつも同じ箇所かもしれないが、CDで聴くと鳥肌立たないんです!不思議ですね。で、低音チェックそっちのけで聴きこんでしまったが、文句なしのワイドレンジですこぶる良い音!スピーカーの外側から音が出るイメージ通りの音で、ハードロック系の音は問題なしということで、続いてはCD音源チェック。
続いてはCD群。特筆するジャンルではないが、個人的好みで特に LEVEL 42 はチェックに使うことが多いかも。 YELLOのTOUCH の1曲目The Expertは、驚く音響効果で楽しませてくれる。左右の広がりが尋常じゃない。2CHのスピーカー構成なのに、左右斜め後ろから音が飛んでくる、DSP効果のような錯覚に陥るくらいである。驚くのは左右斜め後の下側、上側から音が聴こえることもある。上下左右の広がりもすごいが、各帯域の音が明瞭で分離が良いためか、圧倒的な表現力で音に包み込まれる。以前のスピーカーセッティングでも感じることができたが、今回はさらに効果を感じることができた。 Daft PunkのDiscovery はクラブ系の音の基準として聴いてみた。最新の音ではないが、バスドラのアタック感のチェックに重宝する。2001年の作品だが、80’s Discoイベントでも時々使ってたので、フロアチェック用としても重宝する。岡村ちゃんのCDはただただ画像に収めたかっただけである。ここに上げたCDはいずれも高音質なので、普段もレコードではなくCDで聴くこともある。
続いては完全なクラブトラックから。 SpellboundのUniverse Of Life (DJ Scot Project Rmx) 日本では恐らく無名のアーティストで、フロアでかかっていたかどうかもわからない作品である。1998年リリースで、たまたま輸入盤ショップで店員に今どきのおすすめとして勧められたものだった。ジャンルはトランスといわれるものだろう。1998年から2000年ころはトランスが熱かった時代で、野外のイベントも盛り上がりをみせていた時でもあった。まあ、トランス自体は大好きなジャンルだが、わざわざレコードを買ってというほどでもなかったのだが、このレコードだけは特別感があった。当時はただただかっこいい曲として好んで聴いたが、オーディオに目覚めた頃、改めてこのレコードを聴いた時は衝撃的だった。
イントロのベース、バスドラ、コンガ系のリズム、ハイハット、音が重なり曲が展開されるにつれて音がハウリングしまくる(笑)。レコードプレーヤーのセッティングが悪いとうまく再生できないのである。もちろん大音量での話である。この時からレコードプレーヤーのセッティングにはこのレコードが欠かせなくなった。イントロのバスドラとベースとの絡みから奏でる低域のウエーブが共鳴し部屋と床を揺らす。下手なセッティングだとハウるわけだ。ただし、適切なセッティングで聴いた時の破壊力は凄まじい!正直、派手でけばけばしい感じの曲だが、とにかくかっこいいんです!こういう曲こそフロアで楽しみたいですが、自宅でも楽しめるようなセッティングができたのは コレのおかげ もあるだろう。
続いては好きなバンドの一つ、 Denki GrooveのNiji (The MFS Remixes) に収録のNiji (Mijk van Dijk’s For Girls Remix)でチェックだ。この曲はリアルタイムで聴いてないが、1990年代のBSだったか何だかで、ドイツのラブパレード(テクノの野外大規模イベント)を題材とした番組を観たんだけど、その時に電気グルーヴの石野卓球氏のパートでこれがかかっていた。テレビの演出効果もあってか、一番盛り上がる場面を観てからこの曲、このヴァージョンが好きになった。この曲を良い音で聴きたいという理由だけで、クラブ系チェック用レコードの一つとなった。
続いてはブリープハウスの金字塔といわれるアルバム LFOのFrequencies だ。ブリープハウスという、今では死語に近い扱いのジャンルだが、1990年初頭はブリープハウスが多くリリースされてた。おそらくイギリス発のブリープだが、当時はダンスミュージックの革命とまで言われていたが、1991年が終わる頃には衰退していったようだ。ベースや低域の表現に特徴があるブリープサウンドだが、現在のダンスミュージックでもブリープの発想は活かされている。そういう意味ではベース表現の革命は間違いなく起こったという理解で良いだろう。そんなブリープの金字塔アルバムFrequenciesだが、 二枚組再発LP が圧倒的に音が良い。これを正しく再生するには部屋の構造自体変えなきゃいけないほど部屋がゆれる(汗)。これは低音チェック用に向いてないかもしれないが、完ぺきではなくとも、最良の状態で聴けるよう努力する意義はあるので、参考用に挙げてみた^^。いや、しかしいつもの大音量で聴くことはできるが、時間帯を考慮しつつ家族不在時にしかかけられない点、いつでも気軽に聴けない点ではマイナスポイント。しかし作品クオリティは圧倒的!ダンスミュージックの革命!って響きがいいね^^
少し長くなりましたが、リスニング環境を極めることは、レコードのデジタル化にもかかわってくるので、今後さらに突き詰めたいと思います。