ニュースコーナー久しぶりの投稿です。Technics レコードプレーヤーSL-1000R導入検討に伴い、新たなトーンアーム候補模索中です。SL-1000RはTechnics製トーンアームが設置されており、追加で2つのトーンアーム増設可能で、トリプルアームとすることができる。ターンテーブル部分SP-10Rとケース部分(ベース部)SH-1000RにトーンアームベースSH-TB10(各メーカー専用または専用の穴あけ加工必要)を設置し、Technics製トーンアームを設置しない仕様(以下SP-10Rセットとする)もオーダー可能である。当方は後者を導入検討中だ。現在別置トーンアームViV laboratory – RIGID FLOAT13 CBを使用してるので、SP-10Rセットに1つトーンアームを追加しハイエンドダブルアーム仕様とすることを夢見ている。その夢に向けハイエンドトーンアームを色々調べてみた。やはり色々なレコード針を使うので、ユニバーサルアーム(ヘッドシェル交換可能)必須条件だ。最終的に2つのモデルを候補とした。
まず第一候補はGranzのSシリーズMH-1200Sである。ネットレビューやオーディオショップ店員さんの評価が非常に高い。第二候補はIkedaのIT-407 SSである。ネットレビューは少ないが、トーンアームといえばイケダというくらい有名メーカーで、そのトップエンドモデルなので音が悪いわけがない。いずれも人気メーカーかつ信頼のmade in japanである。
しかし、デモ試聴の場合別置装置不可欠なので、必然的にIkedaのIT-407 SSのデモ貸し出しをお願いした。もちろん別置装置TAS-SSAもお借りした。
一般的にレコードプレーヤーの筐体に固定されたトーンアームが最善との解釈だが、ViV laboratory – RIGID FLOATのような別置型でも十分高音質が享受できるので、Ikedaの別置システムも抵抗なく試聴に至った。念のため別置型と固定型で音質は異なるのかと懇意ショップに尋ねたが、別置装置TAS-SSAに限ってはターンテーブルの余計な振動がない分むしろ高音質との回答を得たので期待が膨らむ。
カートリッジはLyraのTitanを使用。まずはRIGID FLOAT13 CBでいつものリファレンスレコードを試聴。いつもながらスピード感あふれる素晴らしいサウンドが展開する。全帯域バランスよく音が出るので、とても元気の良いサウンドである。SL-1200GAEトーンアームとは別次元の音だ。オイルフロートのおかげで(特殊な磁気オイルにトーンアームが浮いてる状態)、別置のハンディなど感じさせないサウンドだ。RIGID FLOAT13 CB本当に買ってよかったと改めて思う。
続いてIT-407 SSをセッティングしTitan装着後試聴開始!いきなり頭の部分からRIGID FLOAT13 CBとの違いを感じ取ることができた。ステンレス製トーンアームのおかげか(RIGID FLOAT13 CBはカーボン製)安定感抜群で背景の静けさを感じることができた。しかしサウンドはRIGID FLOAT13 CBに比べるとやや大人しい印象だ。背景の静けさ、ステンレストーンアームの安定感の恩恵か、付帯音が抑えられ全体的に上品な印象だ。良く言えば上品だが悪く言えば元気がない。品が良すぎるのだ(汗)。さすが140万円近くするトーンアーム!素晴らしいと感嘆したいところだが、元気のいいサウンド好みの当方としては少々物足りなさを感じた。全体的にうまくまとまってこれがハイエンドサウンドと言われれば納得するが、RIGID FLOAT13 CBと比べると私好みではないと結論付けた。誤解の無いように申し上げるが、素晴らしいサウンドであることは間違いない。音数の少ないアコーステックサウンドやクラシックはより力を発揮するのかもしれないが、当方その辺のサウンドには明るくないので試さなかったが、RIGID FLOAT13 CBの元気サウンドに慣れてる当方ならではの感想ということでご理解いただきたい。
続いてトレース能力テスト。鳴らしにくい12インチシングルをIT-407 SSで聴いてみた。Kraftwerkの12インチシングルDer Telefon Anrufは再生が難しい。どのように難しいかはコチラを参照いただくとして、早速いってみよ!SL-1200GAEのトーンアームではまともに再生できないのだが、IT-407 SSでは全く問題なく最後まで再生できた。上品なkraftwerkサウンドを満喫した。やはりIkedaトーンアームIT-407 SSの造りも音も素晴らしい逸品だということが分かった。
総括
RIGID FLOAT13 CBとの比較では音の傾向の違いということで、より元気なRIGID FLOAT13 CBの音が好みと結論付けたが、ダブルアームを前提とした場合、音質傾向の異なるトーンアームを設置する意義は大いにある。なので、SP-10RセットにIT-407 SS設置導入有りと一瞬気持ちが揺らいだが、予算というものが大きくのしかかってくる。そうなるとIT-407 SSの70%価格で導入可能なGranzのSシリーズMH-1200Sが俄然気になり始める。ひとまずSP-10Rセット導入後MH-1200Sデモ試聴後に結論出しでも遅くはない