レコード音質比較

YMO第四のメンバー松武秀樹さんのアルバムLOGICを聴く

Logic

さて、本日は久しぶりのレコード比較試聴コーナー。YMO第四のメンバー松武秀樹さんの1981年のアルバムLOGICの再発盤が届きました。オリジナル盤と海外の12インチ二枚組を所有してるので、それらと再発盤を比較試聴してみたいと思います。

Logic
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その前に、この作品について私の思い入れを簡単に紹介したいと思います。小学4年生のころにYMOに目覚め、中学に上がる頃には飽きるほどYMOのアルバムを聴いておりました。そのころ各メンバーのソロアルバムも複数リリースされており、YMO好きの友人同士分担してソロアルバムを購入、テープに録音し皆で楽しんでおりました。私はもともと幸宏の音楽殺人を所有していたので、それ以外の候補として松武さんのソロアルバムに着目し、ジャケットのカッコ良さから迷うことなく購入。友人が購入した教授のB2-UNIT大村憲司さんの春がいっぱい幸宏のサラヴァなどなど、中学生にはやや難解な作品からアダルトな作品まで当時のYMO関係の音源はまあまあ充実しておりました。で、私が担当したLOGICと友人が購入した幸宏のニューロマンテックは大当たりでした。YMOの作品に近い感じが我々中学生に受けたんでしょうね。少なくとも私の周りのYMOファンには大変受けました。そんな中でも件のLOGICは断トツに人気がありました。特に1曲目から3曲まではYMOよりいいんじゃねー?って個人的に推してました^^。そんな思い入れのあるLOGICですが、今回も時間が限られてるので、1曲目から3曲目をメインで聴いてみます。
logic
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トップ画像の上二枚がオリジナルと再発盤で、下段が見開き二枚組海外盤です。オリジナルと再発盤、表面は見分けがつきにくいですが、裏面は帯の文言や画像が異なるのでわかりやすいです。早速オリジナルを聴いてみました。

80年代初期のレコードはあまり音が良くないと、根拠のない噂がありますが、そんな噂を感じさせない素晴らしい音に感嘆!嗚呼!中学のあの頃を思い出す!このLOGICに針を落とした瞬間の感激を思い出す!このイントロだよ!これこれ。って、Introって曲名なんですけどね、煌びやかなシンセと宇宙的なヴォイス、疾走感あるビートでワクワク感が半端ない!そして二曲目へノンストップで展開!宇宙空間に放り出されたかの錯覚に陥るスペイシーなシンセサウンド!まだかまだかと二曲目のビートが始まる一瞬の期待感!ビートが始まった瞬間に衝天!やはりオリジナルレコードは最強と改めて感じる。個人的に2曲目のUNITが一番好きなので、この段階で再発盤に切り替えてもいいのだが、せっかくなので、フィリピンのディスコで大人気だった3曲目のDomino Danceに行ってみよ!UNITのあと、DANCE Domino Dance!ってヴォイスで始まるのだが、そのあとのバスドラからビートスタートの展開、いきなり音量上がる。音量上げ気味で聴いてるので、Domino Danceが始まると部屋が揺れる。しかしこれぞオリジナルアナログ盤と言わんばかりの迫力。こんなの再発盤で再現できるのか?相変わらずこの3曲の展開は素晴らしい。他の曲もいいのだが、私にとって衝撃的なオープニングからの3曲が最も比較にふさわしいということで、続いて再発盤LOGIC行ってみよ!

Logic 再発盤
Logic 再発盤

こちらはユニバーサルミュージックリリースのHMV企画盤らしいので、海外の怪しいレーベルで失敗することはないだろうと決め打ちで購入。早速聴いてみた。Intro、ん?すこし音量が小さいのでプリのヴォリューム上げる。はいはい、音質は良いですね。こもった感じもなくトランジェントも明瞭で、オリジナル準拠のいい音だ!音量上げればオリジナル盤と大きく変わらない。そして二曲目のUNITのビートが始まるとやや雲行きが怪しくなる。にわかに低域の物足りなさを感じる。物足りないというのはオリジナル盤と比較しての話で、再発盤単体で聴く分には十分良い音でバランスが取れてる。うんうん。これはこれで良い!続いてDomino Dance!おや?オリジナルのような音量アップ感は感じられず、何となく物足りない。くどいがオリジナルとの比較である。これはもう少しパンチが欲しいところ。きれいに整いすぎてる感じがする。もう少し暴れてほしい気もするが、このくらいが本来のベストバランスなのかもしれない。きれいに整えられた印象の再発盤だが、十分高音質なので、オリジナル持ってない方、コンディションの良い盤をお探しの方にはお勧めですね。安心して聴ける音質ですが、オリジナル盤を知ってる当方としては物足りなさを感じてしまう。
Logic Double
Logic Double

続いて二枚組海外盤。12インチシングル45回転の品である。DJ用に作ったのか?と、その前に、これ、LPの1曲目から3曲目の曲順が違うのだ。しかも、全部バラバラ(笑)。IntroとUNITはつながってる曲なので、バラされてないが、他の曲はアルバムの曲順を全く無視してる。12インチシングルを45回転でカッティングすると、時間の制約とかあるのかな?まあいい、音質だけ確認します。
double
double

音圧たけーーー。さすが12インチ45回転盤!迫力あるねー。オリジナルの迫力がさらにワイドになったか?コンプかなんかで微妙に押出を強くしたのかな?いやいや、針溝に余裕があるから良い鳴りっぷりなんだろうと予測する。これ、ディスコやクラブでかけたら箱鳴り良さそうだな。やはりDJ用に作られたのだろう。LP通しで聴いて一つの作品として楽しみたい方には向いてないが、クラブ使用、デジタルアーカイブには向いてますね。オランダ盤のみ存在するようですが、比較的流通量がおおいのか、そこまで割高ではないかも。DJに酷使されてる恐れがあるので、コンディション良いものは意外と少ないかもしれない。YMOまたは松武秀樹ファンなら持っておきたい逸品です。