CD作成hiqualitymasteringreissueremaster

2枚のレコードとCDの比較& Moreその2

record digital lab

さて、前回はマイフェイバリット作品の一つ、松武秀樹さんの1981年アルバムVenusの比較ということで、再発盤を用意し比較しましたが、思わぬ展開で新たな企画が立案されました。ということで前回はコチラ参照。今回は1981年リリースされたオリジナルLP(以下LPとする)と2008年リリースのリマスターCD(以下2008CDとする)との比較なのですが、、、LPのA面5曲目を3つのカートリッジで録音後、レコードデジタルラボリマスタリングを行い、3種類のレコードリマスターファイルを作成し、2008CD音源(Track 5)と比較を行います。

Pacific Albun
LP&2008 CD

Pacific Albun
MC ALL STAR

比較の方法は、DAWソフト上に4つのトラックの頭をそろえて並べます。個々のMCカートリッジ出力や微妙に違う録音レベルをそろえるために各トラックのゲインを調整します。あとはDAWソフトのソロ再生やミュート機能を使いながら比較します。まずは2008CDから聴きます。

Pacific Albun
2008CD

単体で聴くとなんと素晴らしい!マスターテープからのマスタリングなのでしょう、音圧もEQバランスも丁度良いです。とても明るく前向きな音してますね。これなら音量上げても耳も身体も疲れないです。冒頭から1分くらいの箇所にRolandのTR808系のハイハットがチキチキ鳴るのですが、微妙なニュアンスが表現されてて耳あたりも心地よいです。途中チョッパーベースが何度か出てくるが、アタック感とパンチ力があって明瞭度、解像度が高いのがわかります。いやーーー、この2008CDは買いですね。当ラボでレコードリマスターを作っても、ここまで前向きな音になるのかな?少々尻込みしてしまいますが、前に進みましょう。次はAudio TechnicaのAT-ART9XAを使用したレコードリマスター音源を聴きます。

Pacific Albun
AT-ART9XA

頭のドラム重低音がレコードらしい感じがします。2008CDのような明瞭なアタック感はほんの少し後退してるように思いますが、底から響き渡る低音は勝ってるようです。TR808のハイハットは耳あたりりは良いが、2008CDほどクリアーではない。チョッパーベースのアタック感もやや丸みを帯びた印象。アタック音や高域が2008CDよりマイルドだが、かといって音がこもってるわけでもない。2008CDと比較してるからマイルドに聴こえるのだろうと結論付ける。やはり2008CDはCDリリース用にマスタリングされてると推察する。明瞭度と高域の抜けがAT-ART9XAレコードリマスター音源より勝ってる。いやいやいや、まてよ。私のマスタリングが良くないのでは?悔しいので2008CDの音に寄せるEQ調整し再びリマスターしてみた。チョッパーベースのアタック感はやや劣るが、高域の抜けは耳あたりの良さもあって2008CDを超えましたね。加えて低域の響きも相俟って総合的に2008CDよりも気持ちよく楽しめるファイルとなった。CDの音に寄せてしまったのは悔しいが、結果的に良いものが仕上がったので満足といきたいが、好みが分かれることは間違いない。聴くシステムでも印象は異なるだろう。というのが私の見解です。最近お気に入りのAT-ART9XAは良い製品ということが改めてわかりました。今後も活躍間違いなしです。次はLYRAのKLEOSを使用したレコードリマスター音源を聴きます。

Pacific Albun
KLEOS

上記のマスタリング結果を踏まえて、明瞭度と高域の抜けを意識してマスタリングしてみた。レコードらしい重低音はAT-ART9XAといい勝負だが、ハイハットはKLEOSレコードリマスターのほうが解像度が高く、EQ調整でよりクリアーかつ耳あたりが良い。チョッパーベースのアタック感がわずかにアップしたように思う。全体的な解像度が上がったからだと思う。個人的に一番好きなMCカートリッジはKLEOSだが、この解像度の高さがお気に入りです。マスタリングの調整にも柔軟に変化してくれるので、KLEOS使う頻度は高いかも。レコード盤によってはこの解像度の高さが諸刃の剣となる場合があるので注意したいが、今回のLPはこの限りではない。KLEOSべた褒めですが、2008CDとの勝負は個人的感情抜きにしても、KLEOSレコードリマスターに軍配。AT-ART9XAよりにわかにドンシャリ傾向なので、これも好みが分かれるかもしれない。ちなみにAT-ART9XAとKLEOSを比較した場合、同傾向な音であることは間違いないです。レコードによって使い分けたいが明確な基準はないので、ケースバイケースで使い分けます。さて、次はMy Sonic LabのSignature Platinumを使用したレコードリマスター音源を聴きます。

Pacific Albun
Signature Platinum

価格差でいえば他を圧倒するであろうSignature Platinumですが、今回のLPに限っては大きな差は感じられない。中低域の厚みは今回のナンバー1だが高域の抜けが思ったほどではなかった。2008CDと比較しないなら文句なく良い音してるのだが、比較してしまうと少々物足りなさを感じてしまうことは否定できない。がしかし、、、このクラスともなるピラミッドバランスの安定感が心地よい。どれだけ音量上げても苦しくない。むしろ大音量で聴くことでSignature Platinumの底力発揮といったところでしょうか。。。。高額な針なんだからどんな状態でもベストであるべきと突っ込まれそうだが、オーディオはそれこそ物差しで測れない世界でして、、、、価格と音質は完全に比例するとはいえず、ことレコード再生においてはレコードと針の相性もあったりで、、、すみません、語彙力が無い私にはこれ以上の説明が無理です(笑)。今回のLPとSignature Platinumの相性が良いか悪いかはわかりませんが、同じ条件で3つの針を比較したところ、個人的好みで言えばKLEOS>AT-ART9XA>Signature Platinumでした。今回対象曲がA面ラスト曲なので、インサイドフォースキャンセルの影響も否めないですが、Signature Platinumの高域の抜けが今一だったのはなぞです。Signature Platinumの能力が今回発揮できなかったことは腑に落ちませんが、このような結果が出ました。あくまでも個人的好み、主観最優先の偏った結果です。

今後もオリジナル盤と再発盤、CD、リマスターCD、カートリッジ音質比較など色々紹介していこうと思います。くどいですが、個人的好み、主観最優先の偏った内容であることをご理解ください。

ということで、2008年リリースの良盤CDは最高!ということと、今回のLPと相性の良かったカートリッジ順位は1位KLEOS 2位AT-ART9XA 3位Signature Platinumでした。音質が良いと感じた順位は1位KLEOSレコードリマスター音源 2位2008CD(←同じ順位→)2位AT-ART9XAレコードリマスター音源 4位Signature Platinumレコードリマスター音源でした。